ロンドンに行ってた人が帰ってきて一ヶ月、先週は東京に行っていた。今は隣で寝息を立てている。


そのあいだ、僕はずっと京都にいる。
不思議だ。


関東で生まれ育った僕がずっと京都で生活してるのに、京都で生まれ育った人が色んな場所に行ってる。


良し悪しの話じゃなくて、ただただ不思議。
恋人がもう恋人じゃないのも不思議だ。
自分がもう28歳なのも不思議だ。


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大学の頃の友人がtwitterスナフキンのことばをRetweetしていた。
僕はフォローしていないからスナフキンが生活の中に現れることはめったにない。


だから、そのことばを見ていたときにふと大学生の頃の自分が蘇った。
まだ知っていることも少なくて、そのくせ根拠もない自信があったりもした頃。スナフキンみたいな世捨て人にちょっぴり憧れもあったりした。


11月までビーチサンダルで通学、アルバイトはお台場、大学は湘南、家は世田谷区。
よくよく振り返ると、普通だと思ってやっていたことも、わりと普通じゃなかったりもした。


都会に身を置いていることに心身が慣れていたあの頃。今がきらいなわけじゃなくて、むしろとっても好き。ただ、過去も好きなのだ。


その頃僕が世間に抱いていたあの感覚が、今も好きなのだ。その感覚をこれからも大事にしたい。


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もうすぐ春だ。
暦の上ではもう春なのかな、春分の日も過ぎたから。


僕は秋に誕生した。天秤座のO型。
天秤座は今年生まれ変わる一年になると、占いが言っている。春になったら出会いがあるとも言っている。それを大切にしたい、だからまずは色んなところに行ってみる。


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僕たち夫婦は、出会ったときから離れた場所にいた。すこし距離が縮まったら、今度は休日が合わなくなった。


同じ家に住むようになって、ようやく日々の暮らしのようなものが、ふたりのものになった。


ふたりの日々というものに至るまで長い時間が掛かったけれど、それも良し悪しの話ではなくて、ただわたしたちのかたちがそうだっただけ。むしろ、そうだったからここまで来たのかもしれないわけで。


そして、春からは休日もいっしょになる。
そうして色んなことが変わっていきながらも、とにかくふたりでいたらいいのだろう。